言わずと知れた名作ランプ
インテリア雑誌やSNSで色んなお家を見ていると、あのお家でも、こっちのお部屋でもと、必ずといっていいほど使われているペンダントランプ。数枚のシェードが重なってできた特徴的なデザインは一度見たら忘れない。このおしゃれな照明はなんだろう。
そうやって気付けば、そのペンダントランプが憧れの存在になっていたのは必然かもしれません。
名前を知る前から虜になったペンダントランプは、ルイスポールセンのPH5(ピーエイチファイブ)と呼ばれるデンマーク生まれの名作ランプでした。
デザインされてから半世紀。多くを語らずとも、使われているその暮らしを見れば、名作たる所以がわかります。
時を照らす灯り
ポール・ヘニングセンによって1958年にデザインされたPH5。半世紀以上前にデザインされたPH5はなぜ名作と呼ばれるのでしょう。
PH5が持つ、その優れたデザイン・機能性は選ばれる理由として間違いないのは言わずもがなですが、もう一つその理由があります。
それはPH5が空間だけでなく、「人が過ごす時間」を照らしてきたから。時代が進み照明技術も進歩したことで、明るさが欲しいならPH5以外でも十分。
それでもやっぱりPH5を選んでしまうのは、きっと明るさだけじゃなく、居心地の良い時間を求めている証です。
もっと笑顔に。もっと美味しく。
PH5が一番力を発揮してくれる場所がダイニング。天井からスーっと降りてきたシェードが、テーブルをまるで舞台のように明るく照らしてくれます。
PH5が作る光のグラデーションは、照らすだけでなく、照らす場所を引き立たせる"影"も同時に作り出します。座る人の表情はより豊かに笑顔がある団欒の時間を、いつもの食事もレストランさながらの美味しそうな食卓へと変えてくれるんです。
ダイニングは家族が一番集まる場所。だからこそ、より良い時間にしたくなるものです。PH5があればそんな時間が手に入ります。
PH5とミッドセンチュリー
ミッドセンチュリーブームがあった90年代。vanillaで人気のイームズもその火付け役となった一つですが、実は今では北欧インテリアの定番PH5も当時はミッドセンチュリーのアイテムとして人気がありました。
ダイニングのテーブルの上はもちろん、コードを短めにしてリビングでも。今よりもミックステイストで、いい意味でカジュアルに名作を楽しむ時代があったように思います。
今は何かとPH5にはヤコブセンやウェグナーをあわせる、The北欧スタイルを見かけますが、PH5とミッドセンチュリーもいい感じ。テイストにこだわりすぎずに肩の力を抜いても、きっちりインテリアを決めてくれるのが名作のいいところです。
タイムレスな美しさ
完成されたPH5のデザインは、時代を超えたタイムレスな美しさと称されることが多々あります。ただ、そのタイムレスな美しさは一日の中でも感じることができます。
PH5のシェードの秘密
PH5の特徴的なデザインには秘密があります。それは電球を覆い隠すように大きさの違うシェードを組み合わせることで、グレアと呼ばれる嫌な眩しさをカット。対数螺旋に基づいて設計されたシェードは、グレアフリーで優しい光を生み出します。シェードを横から眺めるのはもちろんですが、椅子に座って見上げても電球は見えずに、必要な明るさで照らしてくれます。
光の広がり方
PH5はそのデザインから「下方向だけを照らすもの」と思われることが多いんですが、実は上方向にも光が回ります。メインで照らした方向にはしっかりと光を落としながらも、シェードの影で暗くなりがちな上方向にも光を広げることで、空間全体をバランスよく照らしてくれます。
"Hygge"を求めて
長い一日が終わり自宅へ帰る。その日が仕事でも、どこかへ楽しく出かけていたとしても、
「は〜、やっぱり自分の部屋がいちばん。」
そんな風に、自分の家にはなんとも言えない居心地の良さってありますよね。
ルイスポールセンが生まれたデンマークでは、"Hygge(ヒュッゲ)"という言葉をよく耳にします。ヒュッゲは過ごす時間そのものや、居心地が良く満ち足りて幸せな雰囲気を表す言葉で、デンマーク人が持つ「暮らしの豊かさを求める価値観」が込められています。
そう考えると、自分の家に帰った時に感じる居心地の良さもヒュッゲかもしれません。そして、そんなヒュッゲの時間をより良い時間にするために欠かせないのが、いい灯り。ルイスポールセンのランプは、単に明るさだけを求めただけの煌々とした光にはない、光のグラデーションを味わうことができます。
優しい灯りに包まれた居心地の良い、ヒュッゲのある暮らしを始めませんか?
デザイナー
ポール・ヘニングセン(1894-1967)
近代照明の父
ポール・へニングセン(Poul Henningsen)は、デンマークの女優アグネス・へニングセンを母として、コペンハーゲンに生まれました。1911年から14年にフレデリクスベアのテクニカル・スクールで、1914年から1917年にコペンハーゲンのテクニカル・カレッジで学びました。ルイスポールセン社とのコラボレーションは1967年に亡くなるまで続き、代表的なPHシリーズをはじめとして、デザインだけでなくパイオニアとして照明業界を牽引したデザイナーです。
コード加工について
ルイスポールセンではコードの加工を承っております。ご注文時には商品の「全長」をご指定ください。全長は天井の高さやテーブルの高さなど、取り付けされる環境に応じて算出をお願い致します。
引掛シーリングの場合
ダクトプラグの場合
全長の算出方法
下記に測定した長さなどを入力いただくと全長が算出されます。
※測定した長さは「cm単位」でご入力ください。1cm単位で対応可能です。