イームズ流「ZEN」
1950年に発表されたイームズデザインのLTRT。当時西海岸で静かなブームとなっていた日本文化「ZEN(禅)」。
その文化に強く影響を受け、チャールズとレイが普段使い用のテーブルとしてデザインをしたと言われているのがこのLTRTです。
1951年、チャールズ&レイ・イームズがイームズハウスに畳を敷き、イサム・ノグチやチャーリー・チャップリンチャップリンを招いて「スキヤキ」を振る舞っている写真はとても有名です。
名前の「LTRT」は「Low Table Wire(Rod) Base」の略のこと。当時はLTRと呼ばれていましたが、現在は最後にTableのTを付け、LTRTと呼ばれています。意外に知っている人は少ないようです。また、オフィシャルではワイヤーベーステーブルと呼ばれています。
シンプルに規則正しく組まれたベースは、ETRT(通称サーフボードテーブル)にも採用されています。
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例えるならズルい塩ラーメン
使い道は多種多様。
リビングでの子供用のテーブルや、花台、イサム・ノグチのakariのような小さな照明を置く台としても、観葉のグリーンやサボテンを置く台として、ソファサイドのテーブルでも。何をするかではなく、どう魅せるかと考えると楽しくなってきます。
このシンプルな形にはさすがイームズと言えるディテールが詰まっています。天板の側面のカットの角度、角丸の絶妙なR、ベースのロッドの細さ、クロスの位置。どれもこのテーブルの美しさに欠かせないモノです。シンプルなモノほどごまかしがきかず、良さも悪さもハッキリ出ます。まるで塩ラーメンのように。
最近イームズのファンになったという方にまずオススメしたい逸品ですが、もうイームズチェアを持っていますという方にもオススメ。イームズのラウンジチェアを買っちゃったという方、これを合わせたらズルいくらいカッコいいです。