木目の万華鏡
突板張りの技法のひとつに「光線貼り(放射貼り)」というものがあります。
これは木材を放射状に張り合わせ、円を描くように木目を配置するデザインのこと。
木目で表現した模様は、さながら万華鏡のように見えます。
「KOUSEN」は、そんな木目が織りなす万華鏡のような表現を意識しました。
KOUSENは光線貼りの象徴的なデザインをラグで表現できないだろうか、と考えたのが制作のきっかけです。
光線張りは自然の肌触りや風合いを生かしながら美しい模様を形成する技法なのですが、人工的に木目の見え方をデザインするというアプローチが面白くて、いつかこのモチーフで商品を作ってみたいと考えていました。
木目をモチーフにした柄ですがどこか民族的にも見え、ミッドセンチュリー系のインテリアだけではなく、モダンインテリアの差しとしても映えます。
スタートは25周年企画
このラグは2023年に行ったvanilla創立25周年企画のひとつから誕生しました。
15候補からお客様の投票を募り、上位2種類を製品化するコンペティションを開催。
投票の結果からKOUSENとスレート、この2枚のデザインが今回新作として採用となりました。
デザインしたスタッフ自らスタイリング
アースカラーで統一した色調を意識して、カリモク60のロビーチェアのグリーンと「KOUSEN」を合わせました。お互いに引き立てあうカラーリングなので、インテリアにちょうどいいメリハリが生まれます。北欧インテリアや、植物好きのユーザーにもおすすめのスタイリングです。
この空間に登場するアイテム
カリモク60 ロビーチェア モケットグリーン
カリモク60 Kチェア(パターンオーダー)
カリモク60 リビングテーブル S
ウルムスツール
ゴブレットマグ
ブラウン系の5トーンミックスカラーなので、ナチュラルや北欧のインテリアにも違和感なく溶け込みます。
強めに見える柄なのに、意外に部屋には合わせやすい名バイプレイヤーです。
遊び毛が出るのもウール似
遊び毛が出ることもアクリルがウールに近い特徴の一つ。
使っているうちに落ち着いてきますが、残念ながら止まることはありません。これは短く細い繊維を捩って(よじって)太い糸を作っているため必然と言えます。
肌触りはウールの中でも高級なメリノウールのような柔らかさ。
アクリル製のラグは一生ものとは言えないかもしれませんが、コストパフォーマンスという点ではウールラグと同等と言えるかもしれません。