tobacco vanilleさんのレビュー

リアルのレザーですとよほど質の良いものだけが真っ黒に染まるって言うんで、馬具工房だったあちらの会社が殆ど持って行っちゃうらしいですが、非リアルの場合は作り手のパッションに黒の質は比例するんでしょう、なかなかの凄みが感じられます。 そこにどっと身を委ねますと待ちかねたように伸びて来るのは二本のアーム、黄金とこそ申せませんが琥珀と表現することは充分に許されるであろう光を辺りに放っております。 そこに両の手のひらが吸いつく。至福の時の、始まりですね。

ミルク多めラテの色した天板を構成するのは四辺とも僅かに外側に張り出した曲線で、「小さくありたい（サイドテーブルですから）。でも沢山のっけてあげたい」って言ってる気がして何だか可愛らしい。天板の側面から脚にかけて色の明度はぐっと下げられミルクの少ないコーヒー色。部屋への圧迫感も上手いこと軽減されてます。 世に美しいテーブルあり、機能的なものあり、小さなものあり。では三者を優美に結びつけたテーブルはありますか。 実際に部屋に置いてみると、この製品の代わりを探すのは簡単じゃないという気がします。