旅と異文化に影響を受けたデザイン
OW2000 エジプシャン・スツールは、他国文化の影響を多大に受けた、オーレ・ヴァンシャーの典型的なデザインの一つ。1957年に発表されました。ヴァンシャーはエジプトを訪れた際に、権力を象徴した古代の椅子に感銘し、エジプシャン・スツールをデザイン。古代都市テーベの神殿家具の影響が色濃い、軽快なスツールです。
古典家具の影響を受けていますが、構造、意匠にモダンな要素を取り入れていることは言うまでもありません。座面にサドルレザーを使用した、折りたたみが簡単にできるスツールです。
タイムレスな魅力と卓越したディテールから、コレクターアイテムとなっているオーレ・ヴァンシャーの家具。このOW2000 エジプシャン・スツールもその一つです。
デザイナー
Ole Wanscher(オーレ・ヴァンシャー)
オーレ・ヴァンシャーは、機能性溢れる、優雅なデザインでデニッシュモダンの流れに大きな足跡を残しています。
コーア・クリントが教鞭をとる王立芸術アカデミー家具科に在籍し、クリントの下で2年間仕事をした後、1928年自身のデザイン事務所を設立。家具デザイナーに専念していきました。クリントの後継者として王立芸術アカデミー家具科の教授にも就任。デンマークのデザイン界をデザイナーとして、そして教育者として牽引してきました。
クラシックな品位をもった、モダンなデザインで人気をもつ、ヴァンシャーの家具。 デンマークの新聞ポリティーケン紙が1958年に、「オーレ・ヴァンシャーの椅子を購入すると、それから何百年も毎日、毎日その椅子に座ることになります。彼の椅子は、それほどの耐久性を備えています。」とオーレ・ヴァンシャーの家具について記したほどです。素材とディテールにこだわった、ヴァンシャーの名作は、今日も発表当時の新鮮さを失っていません。