クラシックの影響を受けたモダンデザイン
OW149 コロニアルチェアは、Ole Wanscher(オーレ・ヴァンシャー)により1959年に発表されました。伝統的なスタイルの優雅さと格式、さらに時代にふさわしいモダンデザインを目指したオーレ・ヴァンシャー。この絶妙なバランスを成し得たのがコロニアルチェア。今日もオーレ・ヴァンシャーの代表作として高い評価を受けています。
ミニマリスト、機能主義者と評価されるオーレ・ヴァンシャー、そのデザインには、洗練された細いラインが多く見られます。コロニアルチェアもその一つ。細く優雅なフレームですが、考え抜かれた構造により、優れた強度を創りだしています。洗練された曲線を描く特徴的なアーム。先端で真下にカーブさせる、ヴァンシャーらしい意匠となっています。丸棒状の前脚と後ろ脚。後ろ脚を若干カーブさせることによって、椅子に安定性を与え、優雅な傾斜のあるシルエットを創り上げています。
コロニアルチェアの発表から14年後、ヴァンシャーは、コロニアルソファ、コロニアル・コーヒーテーブルといったこの椅子に合う、一連のコロニアルシリーズを発表しています。また、コロニアルチェアには、さらに使用感を高めるフットレスツール OW149Fがあります。
デザイナー
Ole Wanscher(オーレ・ヴァンシャー)
オーレ・ヴァンシャーは、機能性溢れる、優雅なデザインでデニッシュモダンの流れに大きな足跡を残しています。
コーア・クリントが教鞭をとる王立芸術アカデミー家具科に在籍し、クリントの下で2年間仕事をした後、1928年自身のデザイン事務所を設立。家具デザイナーに専念していきました。クリントの後継者として王立芸術アカデミー家具科の教授にも就任。デンマークのデザイン界をデザイナーとして、そして教育者として牽引してきました。
クラシックな品位をもった、モダンなデザインで人気をもつ、ヴァンシャーの家具。 デンマークの新聞ポリティーケン紙が1958年に、「オーレ・ヴァンシャーの椅子を購入すると、それから何百年も毎日、毎日その椅子に座ることになります。彼の椅子は、それほどの耐久性を備えています。」とオーレ・ヴァンシャーの家具について記したほどです。素材とディテールにこだわった、ヴァンシャーの名作は、今日も発表当時の新鮮さを失っていません。